だが、一時間半も待つあいだに微かな啼きごえも洩れて来ないのは、何だか変だ、ひょっとしたら、この間からたびたび見た夢が正夢で、もうこの家にいないのではないか。
さっき魚を焼く匂がした時が一家の夕飯だったとすると、リリーもあの時何かしら与えられるであろうし、そうすればきっと草を食べに出て来るのだが、来ないのを見るとどうも怪しい。
庄造は、とうとう怺えきれなくなって、雑草の中から身を起すと、裏木戸の際まで忍んで行って、隙間へ顔をあててみた。
だが、一時間半も待つあいだに微かな啼きごえも洩れて来ないのは、何だか変だ、ひょっとしたら、この間からたびたび見た夢が正夢で、もうこの家にいないのではないか。
さっき魚を焼く匂がした時が一家の夕飯だったとすると、リリーもあの時何かしら与えられるであろうし、そうすればきっと草を食べに出て来るのだが、来ないのを見るとどうも怪しい。
庄造は、とうとう怺えきれなくなって、雑草の中から身を起すと、裏木戸の際まで忍んで行って、隙間へ顔をあててみた。