彼は転げるように段梯子を駈け下りて、表玄関へ飛んで行って、初子が土間へ投げてくれた板草履を突っかけた。
そして往来へ忍び出た途端に、チラと品子の後影が、一と足違いで裏口の方へ曲って行ったのが眼に留まると、恐い物にでも追われるように反対の方角へ一散に走った。
彼は転げるように段梯子を駈け下りて、表玄関へ飛んで行って、初子が土間へ投げてくれた板草履を突っかけた。
そして往来へ忍び出た途端に、チラと品子の後影が、一と足違いで裏口の方へ曲って行ったのが眼に留まると、恐い物にでも追われるように反対の方角へ一散に走った。