いつぞや私が露伴の話を持ち出すと、「あの豪傑ぶった男」とか何とか、言葉は忘れたがそんな意味の語を洩らしていたので、鏡花の師匠びいきもここに至っていたのか、と思ったことがあった。
紅葉の死んだ明治三十六年には、春に五代目菊五郎が死に、秋に九代目団十郎が死んでいる。
文壇で「紅露」が併称された如く、梨園では「団菊」といわれていたが、この方は舞台の人であるから、幸いにして私はこの二巨人の顔や声音を覚えている。
いつぞや私が露伴の話を持ち出すと、「あの豪傑ぶった男」とか何とか、言葉は忘れたがそんな意味の語を洩らしていたので、鏡花の師匠びいきもここに至っていたのか、と思ったことがあった。
紅葉の死んだ明治三十六年には、春に五代目菊五郎が死に、秋に九代目団十郎が死んでいる。
文壇で「紅露」が併称された如く、梨園では「団菊」といわれていたが、この方は舞台の人であるから、幸いにして私はこの二巨人の顔や声音を覚えている。