何かの会合の崩れで、近松秋江、長田幹彦、私、それに樗陰が加わって、神楽坂の待合で遊んだことがあったが、誰も懐中は乏しかったので、翌朝連名の手紙を女中に持たせて矢来の新潮社に無心を申込んだことがあった。
樗陰が一枚加わっていて、どうして新潮社に申込んだのか、その間の事情は思い出せないが、とにかく樗陰がいたことだけは確かである。
幹彦氏や私の売り出しの時分で、「この御両人の名があれば大丈夫貸してくれますな」と秋江がいったが、果して使いは直ぐ金を持って帰って来た。
何かの会合の崩れで、近松秋江、長田幹彦、私、それに樗陰が加わって、神楽坂の待合で遊んだことがあったが、誰も懐中は乏しかったので、翌朝連名の手紙を女中に持たせて矢来の新潮社に無心を申込んだことがあった。
樗陰が一枚加わっていて、どうして新潮社に申込んだのか、その間の事情は思い出せないが、とにかく樗陰がいたことだけは確かである。
幹彦氏や私の売り出しの時分で、「この御両人の名があれば大丈夫貸してくれますな」と秋江がいったが、果して使いは直ぐ金を持って帰って来た。