だからなるべく簡単にしておくが、彼について特筆すべきは、このクリップンこそ、無線電信の利用によって逮捕せられた最初の犯罪者であった。
彼は一旦アントワープに逃げ、七月二十日亜米利加へ向って同港を出帆する汽船モントロス号へ、ミスタア・ジョン・ロビンソンなる仮名の下に乗船した。
しかるにこのロビンソン氏には彼の息子と称する一人の美少年の同行者があって、それがどうも、男装をした女らしいというところから、遂に船長ケンダル氏の疑いを招き、ケンダル氏より無線電信を以てその筋へ紹介するに至った。
だからなるべく簡単にしておくが、彼について特筆すべきは、このクリップンこそ、無線電信の利用によって逮捕せられた最初の犯罪者であった。
彼は一旦アントワープに逃げ、七月二十日亜米利加へ向って同港を出帆する汽船モントロス号へ、ミスタア・ジョン・ロビンソンなる仮名の下に乗船した。
しかるにこのロビンソン氏には彼の息子と称する一人の美少年の同行者があって、それがどうも、男装をした女らしいというところから、遂に船長ケンダル氏の疑いを招き、ケンダル氏より無線電信を以てその筋へ紹介するに至った。