従って、昼間はめったに顔を合わせる暇のない夫婦であるから、家へ帰ると、夜が更けるまで話し合っているのに不思議はないのだが、どういう訳か三日にあげず喧嘩が始まって、夜半の一時二時頃になると、夫婦の激しい掴み合いや格闘の響きが、平和な村の眠りを破った。
そればかりでなく、その喧嘩の内幕についても、奇妙なことが発見された。
というのは、最初村の人たちは、亭主がやきもち焼きなので、細君をいじめているのであろうと想像していたのに、だんだん様子を探ってみると、怒鳴りつけたり殴ったりするのは細君の方で、亭主はあべこべにひいひい泣きながら、赦しを乞うているのであった。