巴里子は決してヒステリーの女ではなく、むしろ小栗を喜ばすために暴威を振っていたのであった。
尚また、何の必要があってそんな猛犬を飼ったかというのに、自分(小栗)は元来犬好きの方ではなかったけれども、巴里子の感化で、今では夫婦とも犬気違いになっていた。
犬に対する巴里子の嗜好はなかなか専門的であって、犬というものは、婦人が戸外を散歩する時の欠くべからざる装飾である。
巴里子は決してヒステリーの女ではなく、むしろ小栗を喜ばすために暴威を振っていたのであった。
尚また、何の必要があってそんな猛犬を飼ったかというのに、自分(小栗)は元来犬好きの方ではなかったけれども、巴里子の感化で、今では夫婦とも犬気違いになっていた。
犬に対する巴里子の嗜好はなかなか専門的であって、犬というものは、婦人が戸外を散歩する時の欠くべからざる装飾である。