当夜惨劇の起った部屋は、八畳敷の畳の上に鉄製の寝台(ダブルベッド)が据えてあり、そこが夫婦の寝室――というよりも、巴里子が夜な夜な彼女の哀れなる奴隷の上に、あらゆる拷問と体刑を科する仕置場であった。
犬は階下の西洋間の方に、鎖を以て繋がれていたので、その鎖の一端は、窓の格子に絡ませてあった。
しかしながら、狼犬が狂い立った場合に、その鎖を絶ち格子を捩じ曲げることは困難でないと断定された。
当夜惨劇の起った部屋は、八畳敷の畳の上に鉄製の寝台(ダブルベッド)が据えてあり、そこが夫婦の寝室――というよりも、巴里子が夜な夜な彼女の哀れなる奴隷の上に、あらゆる拷問と体刑を科する仕置場であった。
犬は階下の西洋間の方に、鎖を以て繋がれていたので、その鎖の一端は、窓の格子に絡ませてあった。
しかしながら、狼犬が狂い立った場合に、その鎖を絶ち格子を捩じ曲げることは困難でないと断定された。