その行李は相州鎌倉扇ヶ谷某氏所有地の雑草の中に遺棄されていて、発見されたのは八月十五日の朝であった。
届出によって警官が中を改めると、一箇の等身の人形が出て来た。
それは針線や木の心の上に紙や布を巻きつけた、しろうとが作った拙い人形で、案山子に近いものであったが、顔だけは念入りに出来ており、断髪の鬘を冠っていた。
その行李は相州鎌倉扇ヶ谷某氏所有地の雑草の中に遺棄されていて、発見されたのは八月十五日の朝であった。
届出によって警官が中を改めると、一箇の等身の人形が出て来た。
それは針線や木の心の上に紙や布を巻きつけた、しろうとが作った拙い人形で、案山子に近いものであったが、顔だけは念入りに出来ており、断髪の鬘を冠っていた。