芥川龍之介 『南京の基督』 或秋の夜半であつた。 南京奇望街の或家の一間には、色の蒼ざめた支那の少女が一人、古びた卓の上に頬杖をついて、盆に入れた西瓜の種を退屈さうに噛み破つてゐた。 卓の上には置きランプが、うす暗い光を放つてゐた。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア