芥川龍之介 『南京の基督』 卓の上には置きランプが、うす暗い光を放つてゐた。 その光は部屋の中を明くすると云ふよりも、寧ろ一層陰欝な効果を与へるのに力があつた。 壁紙の剥げかかつた部屋の隅には、毛布のはみ出した籐の寝台が、埃臭さうな帷を垂らしてゐた。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア