所が生憎その隣の卓子では、煽風機が勢いよく廻っているものだから、燐寸の火はそこまで届かない内に、いつも風に消されてしまう。
そこでその卓子の側を通りかかったお君さんは、しばらくの間風をふせぐために、客と煽風機との間へ足を止めた。
その暇に巻煙草へ火を移した学生が、日に焼けた頬へ微笑を浮べながら、「難有う」と云った所を見ると、お君さんのこの親切が先方にも通じたのは勿論である。
所が生憎その隣の卓子では、煽風機が勢いよく廻っているものだから、燐寸の火はそこまで届かない内に、いつも風に消されてしまう。
そこでその卓子の側を通りかかったお君さんは、しばらくの間風をふせぐために、客と煽風機との間へ足を止めた。
その暇に巻煙草へ火を移した学生が、日に焼けた頬へ微笑を浮べながら、「難有う」と云った所を見ると、お君さんのこの親切が先方にも通じたのは勿論である。