そこでその卓子の側を通りかかったお君さんは、しばらくの間風をふせぐために、客と煽風機との間へ足を止めた。
その暇に巻煙草へ火を移した学生が、日に焼けた頬へ微笑を浮べながら、「難有う」と云った所を見ると、お君さんのこの親切が先方にも通じたのは勿論である。
すると帳場の前へ立っていたお松さんが、ちょうどそこへ持って行く筈の、アイスクリイムの皿を取り上げると、お君さんの顔をじろりと見て、「あなた持っていらっしゃいよ。
そこでその卓子の側を通りかかったお君さんは、しばらくの間風をふせぐために、客と煽風機との間へ足を止めた。
その暇に巻煙草へ火を移した学生が、日に焼けた頬へ微笑を浮べながら、「難有う」と云った所を見ると、お君さんのこの親切が先方にも通じたのは勿論である。
すると帳場の前へ立っていたお松さんが、ちょうどそこへ持って行く筈の、アイスクリイムの皿を取り上げると、お君さんの顔をじろりと見て、「あなた持っていらっしゃいよ。