外では寒そうな鶏の声がしているが、折角これを書き上げても、いやに気のふさぐのはどうしたものだ。
お君さんはその晩何事もなく、またあの女髪結の二階へ帰って来たが、カッフェの女給仕をやめない限り、その後も田中君と二人で遊びに出る事がないとは云えまい。
その時の事を考えると、――いや、その時はまたその時の事だ。
外では寒そうな鶏の声がしているが、折角これを書き上げても、いやに気のふさぐのはどうしたものだ。
お君さんはその晩何事もなく、またあの女髪結の二階へ帰って来たが、カッフェの女給仕をやめない限り、その後も田中君と二人で遊びに出る事がないとは云えまい。
その時の事を考えると、――いや、その時はまたその時の事だ。