と云つて、ちよいと小弁慶の肩を落したが、こちらは忽ち又元気な声になつて、
「私だつて何も盗つ人の肩を持つにや当ら無えけれど、あいつは懐の暖え大名屋敷へ忍びこんぢや、御手許金と云ふやつを掻攫つて、その日に追はれる貧乏人へ恵んでやるのだと云ひやすぜ。
成程善悪にや二つは無えが、どうせ盗みをするからにや、悪党冥利にこの位な陰徳は積んで置き度えとね、まあ、私なんぞは思つてゐやすのさ。
と云つて、ちよいと小弁慶の肩を落したが、こちらは忽ち又元気な声になつて、
「私だつて何も盗つ人の肩を持つにや当ら無えけれど、あいつは懐の暖え大名屋敷へ忍びこんぢや、御手許金と云ふやつを掻攫つて、その日に追はれる貧乏人へ恵んでやるのだと云ひやすぜ。
成程善悪にや二つは無えが、どうせ盗みをするからにや、悪党冥利にこの位な陰徳は積んで置き度えとね、まあ、私なんぞは思つてゐやすのさ。