「へえ、私は深川の六間堀で、これでも越後屋重吉と云ふ小間物渡世でござりやす。
とまあ、云つた調子での。
同じ江戸懐しい話をしながら、互に好い道づれを見つけた気でよ、一しよに路を急いで行くと、追つけ日野宿へかからうと云ふ時分に、ちらちら白い物が降り出しやがつた。
「へえ、私は深川の六間堀で、これでも越後屋重吉と云ふ小間物渡世でござりやす。
とまあ、云つた調子での。
同じ江戸懐しい話をしながら、互に好い道づれを見つけた気でよ、一しよに路を急いで行くと、追つけ日野宿へかからうと云ふ時分に、ちらちら白い物が降り出しやがつた。