それでも僕は夜になると、ナショナル・リイダアや日本外史をかかえ、せっせと相生町二丁目の「お師匠さん」の家へ通って行った。
It is a dog――ナショナル・リイダアの最初の一行はたぶんこういう文章だったであろう。
しかしそれよりはっきりと僕の記憶に残っているのは、何かの拍子に「お師匠さん」の言った「誰とかさんもこのごろじゃ身なりが山水だな」という言葉である。
それでも僕は夜になると、ナショナル・リイダアや日本外史をかかえ、せっせと相生町二丁目の「お師匠さん」の家へ通って行った。
It is a dog――ナショナル・リイダアの最初の一行はたぶんこういう文章だったであろう。
しかしそれよりはっきりと僕の記憶に残っているのは、何かの拍子に「お師匠さん」の言った「誰とかさんもこのごろじゃ身なりが山水だな」という言葉である。