彼は、愛も憎みも、乃至また性欲も忘れて、この象牙の山のような、巨大な乳房を見守った。
そうして、驚嘆の余り、寝床の汗臭い匂も忘れたのか、いつまでも凝固まったように動かなかった。
――楊は、虱になって始めて、細君の肉体の美しさを、如実に観ずる事が出来たのである。
彼は、愛も憎みも、乃至また性欲も忘れて、この象牙の山のような、巨大な乳房を見守った。
そうして、驚嘆の余り、寝床の汗臭い匂も忘れたのか、いつまでも凝固まったように動かなかった。
――楊は、虱になって始めて、細君の肉体の美しさを、如実に観ずる事が出来たのである。