然れば、私大に仰天致し、早速下男共々、介抱仕り候所、漸、正気づき候へども、最早立上り候気力も無之、「所詮は、私心浅く候儘、娘一命、泥烏須如来、二つながら失ひしに極まり候。
とて、さめざめと泣き沈み、種々申し慰め候へども、一向耳に掛くる体も御座無く、且は娘容態も詮無く相見え候間、止むを得ず再下男召し伴れ、匇々帰宅仕り候。
然るに、其日未時下り、名主塚越弥左衛門殿母儀検脈に参り候所、篠娘死去致し候由、並に篠、悲嘆のあまり、遂に発狂致し候由、弥左衛門殿より承り候。
然れば、私大に仰天致し、早速下男共々、介抱仕り候所、漸、正気づき候へども、最早立上り候気力も無之、「所詮は、私心浅く候儘、娘一命、泥烏須如来、二つながら失ひしに極まり候。
とて、さめざめと泣き沈み、種々申し慰め候へども、一向耳に掛くる体も御座無く、且は娘容態も詮無く相見え候間、止むを得ず再下男召し伴れ、匇々帰宅仕り候。
然るに、其日未時下り、名主塚越弥左衛門殿母儀検脈に参り候所、篠娘死去致し候由、並に篠、悲嘆のあまり、遂に発狂致し候由、弥左衛門殿より承り候。