既に父とならうとしてゐた彼は、この宮の太い棟木の下に、――赤と白とに狩の図を描いた、彼の部屋の四壁の内に、高天原の国が与へなかつた炉辺の幸福を見出したのであつた。
彼等は一しよに食事をしたり、未来の計画を話し合つたりした。
時々は宮のまはりにある、柏の林に歩みを運んで、その小さな花房の地に落ちたのを踏みながら、夢のやうな小鳥の啼く声に、耳を傾ける事もあつた。
既に父とならうとしてゐた彼は、この宮の太い棟木の下に、――赤と白とに狩の図を描いた、彼の部屋の四壁の内に、高天原の国が与へなかつた炉辺の幸福を見出したのであつた。
彼等は一しよに食事をしたり、未来の計画を話し合つたりした。
時々は宮のまはりにある、柏の林に歩みを運んで、その小さな花房の地に落ちたのを踏みながら、夢のやうな小鳥の啼く声に、耳を傾ける事もあつた。