芥川龍之介 『老いたる素戔嗚尊』 だから二人のみづらの頭は、黒白二羽の鴎のやうに、岩の屏風を立てた岸から、見る見る内に隔たつてしまつた。 海は絶えず膨れ上つて、雪のやうな波の水沫を二人のまはりへ漲らせた。 素戔嗚はその水沫の中に、時々葦原醜男の方へ意地悪さうな視線を投げた。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア