芥川龍之介 『お律と子等と』 すると「おい」と云う父の声が、突然彼の耳を驚かした。 彼は倉皇と振り返る暇にも、ちょうどそこにあった辞書の下に、歌稿を隠す事を忘れなかった。 が、幸い父の賢造は、夏外套をひっかけたまま、うす暗い梯子の上り口へ胸まで覗かせているだけだった。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア