芥川龍之介 『六の宮の姫君』 それから何日か後の月夜、姫君に念仏を勧めた法師は、やはり朱雀門の前の曲殿に、破れ衣の膝を抱へてゐた。 すると其処へ侍が一人、悠々と何か歌ひながら、月明りの大路を歩いて来た。 侍は法師の姿を見ると、草履の足を止めたなり、さりげないやうに声をかけた。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア