続いてまた一つ、今度は触るまでもなく、際どく角帽の庇を掠めて、糸よりも細い光を落した。
と思うと追々に赤煉瓦の色が寒くなって、正門の前から続いている銀杏の並木の下まで来ると、もう高い並木の梢が一面に煙って見えるほど、しとしとと雨が降り出した。
その雨の中を歩いて行く俊助の心は沈んでいた。
続いてまた一つ、今度は触るまでもなく、際どく角帽の庇を掠めて、糸よりも細い光を落した。
と思うと追々に赤煉瓦の色が寒くなって、正門の前から続いている銀杏の並木の下まで来ると、もう高い並木の梢が一面に煙って見えるほど、しとしとと雨が降り出した。
その雨の中を歩いて行く俊助の心は沈んでいた。