もし離魂病と云うものがあるとしたならば、花房は正に藤沢の離魂体とも見るべき人間だった。
が、どちらが正体でどちらが影法師だか、その辺の際どい消息になると、まだ俊助にははっきりと見定めをつける事がむずかしかった。
だから彼は花房の饒舌っている間も、時々胸の赤薔薇を気にしている藤沢を偸み見ずにはいられなかった。
もし離魂病と云うものがあるとしたならば、花房は正に藤沢の離魂体とも見るべき人間だった。
が、どちらが正体でどちらが影法師だか、その辺の際どい消息になると、まだ俊助にははっきりと見定めをつける事がむずかしかった。
だから彼は花房の饒舌っている間も、時々胸の赤薔薇を気にしている藤沢を偸み見ずにはいられなかった。