俊助は勿論こう云う話題に、一種の義憤を発するほど、道徳家でないには相違なかった。
けれども彼には近藤の美的偽善とも称すべきものが――自家の卑猥な興味の上へ芸術的と云う金箔を塗りつけるのが、不愉快だったのもまた事実だった。
だから近藤が得意になって、さも芸術の極致が、こうした画にあるような、いかがわしい口吻を弄し出すと、俊助は義理にも、金口の煙に隠れて、顔をしかめない訳には行かなかった。
俊助は勿論こう云う話題に、一種の義憤を発するほど、道徳家でないには相違なかった。
けれども彼には近藤の美的偽善とも称すべきものが――自家の卑猥な興味の上へ芸術的と云う金箔を塗りつけるのが、不愉快だったのもまた事実だった。
だから近藤が得意になって、さも芸術の極致が、こうした画にあるような、いかがわしい口吻を弄し出すと、俊助は義理にも、金口の煙に隠れて、顔をしかめない訳には行かなかった。