近藤は執念深く口を噤んで、卓子の上の紅茶茶碗へじっと眼を据えていたが、大井がこう云うと同時に、突然椅子から立ち上って、呆気に取られている連中を後に、さっさと部屋を出て行ってしまった。
一座は互に顔を見合せたまま、しばらくの間は気まずい沈黙を守っていなければならなかった。
が、やがて俊助は空嘯いている大井の方へ、ちょいと顎で相図をすると、微笑を含んだ静な声で、
近藤は執念深く口を噤んで、卓子の上の紅茶茶碗へじっと眼を据えていたが、大井がこう云うと同時に、突然椅子から立ち上って、呆気に取られている連中を後に、さっさと部屋を出て行ってしまった。
一座は互に顔を見合せたまま、しばらくの間は気まずい沈黙を守っていなければならなかった。
が、やがて俊助は空嘯いている大井の方へ、ちょいと顎で相図をすると、微笑を含んだ静な声で、