芥川龍之介 『路上』 彼の頭の中には辰子の姿が、煙草の煙のもつれるように、いつまでも美しく這い纏っていた。 彼にはその頭の中の幻が、最前電車の中で味った幸福の名残りのごとく見えた。 と同時にまた来るべき、さらに大きな幸福の前触れのごとくも見えるのだった。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア