「初子さん一人なら、そりゃ君の辟易するのも無理はないが、辰子さんも多分――いや、きっと一しょに行くって云っていたから、その辺の心配はいらないんだがね。
俊助は紅茶茶碗を掌に載せたまま、しばらくの間考えた。
行く行かないの問題を考えるのか、一度断った依頼をまた引受けるために、然るべき口実を考えるのか――それも彼には判然しないような心もちがした。
「初子さん一人なら、そりゃ君の辟易するのも無理はないが、辰子さんも多分――いや、きっと一しょに行くって云っていたから、その辺の心配はいらないんだがね。
俊助は紅茶茶碗を掌に載せたまま、しばらくの間考えた。
行く行かないの問題を考えるのか、一度断った依頼をまた引受けるために、然るべき口実を考えるのか――それも彼には判然しないような心もちがした。