芥川龍之介 『路上』 最後にあの令嬢の弾くオルガンが、まるでこの癲狂院の建物のつく吐息のように、時々廊下の向うから聞えて来た。 「あの御嬢さんは、まだ弾いていらっしゃるのね。 辰子はピアノの前に立ったまま、うっとりと眼を遠い所へ漂わせた。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア