大井の後から外へ出た俊助には、こう云うお藤の言葉の中に、彼の大井に対する厚情を感謝しているような響が感じられた。
彼はお藤の方を振り返って、その感謝に答うべき微笑を送る事を吝まなかった。
お藤は彼等が往来へ出てしまってからも、しばらくは明い硝子戸の前に佇みながら、白い前掛の胸へ両手を合せて、次第に遠くなって行く二人の後姿を、懐しそうにじっと見守っていた。
大井の後から外へ出た俊助には、こう云うお藤の言葉の中に、彼の大井に対する厚情を感謝しているような響が感じられた。
彼はお藤の方を振り返って、その感謝に答うべき微笑を送る事を吝まなかった。
お藤は彼等が往来へ出てしまってからも、しばらくは明い硝子戸の前に佇みながら、白い前掛の胸へ両手を合せて、次第に遠くなって行く二人の後姿を、懐しそうにじっと見守っていた。