大井は妙な手つきをして、俊助の肩を叩いたと思うと、その手に海老茶色の垂幕を挙げて、よろよろビヤホオルの中へはいってしまった。
「妙な男だな。
俊助は軽蔑とも同情とも判然しない一種の感情に動かされながら三度こう呟いて、クラブ洗粉の広告電燈が目まぐるしく明滅する下を、静に赤い停留場の柱の方へ歩き出した。
大井は妙な手つきをして、俊助の肩を叩いたと思うと、その手に海老茶色の垂幕を挙げて、よろよろビヤホオルの中へはいってしまった。
「妙な男だな。
俊助は軽蔑とも同情とも判然しない一種の感情に動かされながら三度こう呟いて、クラブ洗粉の広告電燈が目まぐるしく明滅する下を、静に赤い停留場の柱の方へ歩き出した。