で、まだ三月三日にもなりませんのに、法師を独り後に残して、喘ぎ喘ぎ念仏を申しながら、竹杖をつく間もまだるこしそうに急いで逃げてしまいました。
後で人目がございませんでしたら、腹を抱えたかったのはこの法師で――これはそうでございましょう。
実はあの発頭人の得業恵印、諢名は鼻蔵が、もう昨夜建てた高札にひっかかった鳥がありそうだくらいな、はなはだ怪しからん量見で、容子を見ながら、池のほとりを、歩いて居ったのでございますから。
で、まだ三月三日にもなりませんのに、法師を独り後に残して、喘ぎ喘ぎ念仏を申しながら、竹杖をつく間もまだるこしそうに急いで逃げてしまいました。
後で人目がございませんでしたら、腹を抱えたかったのはこの法師で――これはそうでございましょう。
実はあの発頭人の得業恵印、諢名は鼻蔵が、もう昨夜建てた高札にひっかかった鳥がありそうだくらいな、はなはだ怪しからん量見で、容子を見ながら、池のほとりを、歩いて居ったのでございますから。