芥川龍之介 『道祖問答』 切り燈台の火は、花のような丁字をむすびながら、明く螺鈿の経机を照らしている。 耳にはいるのは几帳の向うに横になっている和泉式部の寝息であろう。 春の夜の曹司はただしんかんと更け渡って、そのほかには鼠の啼く声さえも聞えない。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア