一等室の鶯茶がかった腰掛と、同じ色の窓帷と、そうしてその間に居睡りをしている、山のような白頭の肥大漢と、――ああその堂々たる相貌に、南洲先生の風骨を認めたのは果して自分の見ちがいであったろうか。
あすこの電燈は、気のせいか、ここよりも明くない。
が、あの特色のある眼もとや口もとは、側へ寄るまでもなくよく見えた。
一等室の鶯茶がかった腰掛と、同じ色の窓帷と、そうしてその間に居睡りをしている、山のような白頭の肥大漢と、――ああその堂々たる相貌に、南洲先生の風骨を認めたのは果して自分の見ちがいであったろうか。
あすこの電燈は、気のせいか、ここよりも明くない。
が、あの特色のある眼もとや口もとは、側へ寄るまでもなくよく見えた。