芥川龍之介 『蜃気楼』 K君は顋を砂だらけにしたなり、失望したようにこう言っていた。 そこへどこからか鴉が一羽、二三町隔った砂浜の上を、藍色にゆらめいたものの上をかすめ、更に又向うへ舞い下った。 と同時に鴉の影はその陽炎の帯の上へちらりと逆まに映って行った。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア