だから、佃組と山岸組とを問はず、船中にゐる侍と云ふ侍の体は、悉く虱に食はれた痕で、まるで麻疹にでも罹つたやうに、胸と云はず腹と云はず、一面に赤く腫れ上がつてゐた。
しかし、いくら手のつけやうがないと云つても、そのまま打遣つて置くわけには、猶行かない。
そこで、船中の連中は、暇さへあれば、虱狩をやつた。
だから、佃組と山岸組とを問はず、船中にゐる侍と云ふ侍の体は、悉く虱に食はれた痕で、まるで麻疹にでも罹つたやうに、胸と云はず腹と云はず、一面に赤く腫れ上がつてゐた。
しかし、いくら手のつけやうがないと云つても、そのまま打遣つて置くわけには、猶行かない。
そこで、船中の連中は、暇さへあれば、虱狩をやつた。