この唐紙の左右の壁際には、余り上等でない硝子戸の本箱があつて、その何段かの棚の上にはぎつしり洋書が詰まつてゐる。
それから廊下に接した南側には、殺風景な鉄格子の西洋窓の前に大きな紫檀の机を据ゑて、その上に硯や筆立てが、紙絹の類や法帖と一しよに、存外行儀よく並べてある。
その窓を剰した南側の壁と向うの北側の壁とには、殆ど軸の挂かつてゐなかつた事がない。
この唐紙の左右の壁際には、余り上等でない硝子戸の本箱があつて、その何段かの棚の上にはぎつしり洋書が詰まつてゐる。
それから廊下に接した南側には、殺風景な鉄格子の西洋窓の前に大きな紫檀の机を据ゑて、その上に硯や筆立てが、紙絹の類や法帖と一しよに、存外行儀よく並べてある。
その窓を剰した南側の壁と向うの北側の壁とには、殆ど軸の挂かつてゐなかつた事がない。