いや、あの容貌の醜い若者でさえ、今となっては相手の背からさっき擡げた大盤石を取りのける事が出来るかどうか、疑わしいのは勿論であった。
だから彼もしばらくの間は、恐怖と驚愕とを代る代る醜い顔に表しながら、ただ、漫然と自失した眼を相手に注ぐよりほかはなかった。
その内に猪首の若者は、とうとう大岩に背を圧されて、崩折れるように砂へ膝をついた。
いや、あの容貌の醜い若者でさえ、今となっては相手の背からさっき擡げた大盤石を取りのける事が出来るかどうか、疑わしいのは勿論であった。
だから彼もしばらくの間は、恐怖と驚愕とを代る代る醜い顔に表しながら、ただ、漫然と自失した眼を相手に注ぐよりほかはなかった。
その内に猪首の若者は、とうとう大岩に背を圧されて、崩折れるように砂へ膝をついた。