芥川龍之介 『素戔嗚尊』 その悲しみに比べると、今の彼の寂しさが、より強いものとは思われなかった。 が、一人の母を恋い歎くより、より大きいと云う心もちはあった。 だから彼は山間の春の中に、鳥や獣のごとくさまよいながら、幸福と共に不可解な不幸をも味わずにはいられなかった。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア