芥川龍之介 『素戔嗚尊』 周囲にも薄白い湖のほかは、熊笹の戦ぎや苔の匀が、かすかに動いている夕闇があった。 彼は今見た夢を思い出しながら、そう云うあたりへ何気なく、懶い視線を漂わせた。 と、十歩と離れていない所に、夢の中のそれと変りのない、一本の枯木のあるのが見えた。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア