少くとも随筆「独寝」の中に男子一生の学問をも傾城の湯巻に換へんと言つた通人の面目のあることだけは兎も角も事実と言はなければならぬ。
しかし巽斎のディレツタンティズムは変通自在の妙のない代りに、如何にも好箇の読書人らしい清目なる風格を具へてゐる。
柳里恭は乞食の茶を飲んだり、馬上に瞽女の三味線を弾いたり、あらゆる奇行を恣にした。
少くとも随筆「独寝」の中に男子一生の学問をも傾城の湯巻に換へんと言つた通人の面目のあることだけは兎も角も事実と言はなければならぬ。
しかし巽斎のディレツタンティズムは変通自在の妙のない代りに、如何にも好箇の読書人らしい清目なる風格を具へてゐる。
柳里恭は乞食の茶を飲んだり、馬上に瞽女の三味線を弾いたり、あらゆる奇行を恣にした。