それが、今ふと口を出す気になつたのは、全く酒虫と云ふ語の興味に動かされたからで、酒の好きな先生は、これを聞くと、自分の腹の中にも、酒虫がゐはしないかと、聊、不安になつて来たのである。
所が、蛮僧の不承不承な答を聞くと、急に、自分が莫迦にされたやうな気がしたので、先生はちよいと顔をしかめながら、又元の通り、黙々として棋子を下しはじめた。
さうして、それと同時に、内心、こんな横柄な坊主に会つたり何ぞする主人の劉を、莫迦げてゐると思ひ出した。
それが、今ふと口を出す気になつたのは、全く酒虫と云ふ語の興味に動かされたからで、酒の好きな先生は、これを聞くと、自分の腹の中にも、酒虫がゐはしないかと、聊、不安になつて来たのである。
所が、蛮僧の不承不承な答を聞くと、急に、自分が莫迦にされたやうな気がしたので、先生はちよいと顔をしかめながら、又元の通り、黙々として棋子を下しはじめた。
さうして、それと同時に、内心、こんな横柄な坊主に会つたり何ぞする主人の劉を、莫迦げてゐると思ひ出した。