ここも紫檀の椅子机が、清らかに並べてありながら、冷たい埃の臭いがする、――やはり荒廃の気が鋪甎の上に、漂っているとでも言いそうなのです。
しかし幸い出て来た主人は、病弱らしい顔はしていても、人がらの悪い人ではありません。
いや、むしろその蒼白い顔や華奢な手の恰好なぞに、貴族らしい品格が見えるような人物なのです。
ここも紫檀の椅子机が、清らかに並べてありながら、冷たい埃の臭いがする、――やはり荒廃の気が鋪甎の上に、漂っているとでも言いそうなのです。
しかし幸い出て来た主人は、病弱らしい顔はしていても、人がらの悪い人ではありません。
いや、むしろその蒼白い顔や華奢な手の恰好なぞに、貴族らしい品格が見えるような人物なのです。