トロツコは山を下るのだから、人手を借りずに走つて来る。
煽るやうに車台が動いたり、土工の袢纏の裾がひらついたり、細い線路がしなつたり――良平はそんなけしきを眺めながら、土工になりたいと思ふ事がある。
せめては一度でも土工と一しよに、トロツコへ乗りたいと思ふ事もある。
トロツコは山を下るのだから、人手を借りずに走つて来る。
煽るやうに車台が動いたり、土工の袢纏の裾がひらついたり、細い線路がしなつたり――良平はそんなけしきを眺めながら、土工になりたいと思ふ事がある。
せめては一度でも土工と一しよに、トロツコへ乗りたいと思ふ事もある。