信子は汽車電車へ乗る度に、何処でも飲食する事を憚らない関西人が皆卑しく見えた。
それだけおとなしい夫の態度が、格段に上品なのを嬉しく感じた。
実際身綺麗な夫の姿は、そう云ふ人中に交つてゐると、帽子からも、背広からも、或は又赤皮の編上げからも、化粧石鹸の匂に似た、一種清新な雰囲気を放散させてゐるやうであつた。
信子は汽車電車へ乗る度に、何処でも飲食する事を憚らない関西人が皆卑しく見えた。
それだけおとなしい夫の態度が、格段に上品なのを嬉しく感じた。
実際身綺麗な夫の姿は、そう云ふ人中に交つてゐると、帽子からも、背広からも、或は又赤皮の編上げからも、化粧石鹸の匂に似た、一種清新な雰囲気を放散させてゐるやうであつた。