それを露柴はずっと前から、家業はほとんど人任せにしたなり、自分は山谷の露路の奥に、句と書と篆刻とを楽しんでいた。
だから露柴には我々にない、どこかいなせな風格があった。
下町気質よりは伝法な、山の手には勿論縁の遠い、――云わば河岸の鮪の鮨と、一味相通ずる何物かがあった。
それを露柴はずっと前から、家業はほとんど人任せにしたなり、自分は山谷の露路の奥に、句と書と篆刻とを楽しんでいた。
だから露柴には我々にない、どこかいなせな風格があった。
下町気質よりは伝法な、山の手には勿論縁の遠い、――云わば河岸の鮪の鮨と、一味相通ずる何物かがあった。