この多襄丸と云うやつは、洛中に徘徊する盗人の中でも、女好きのやつでございます。
昨年の秋鳥部寺の賓頭盧の後の山に、物詣でに来たらしい女房が一人、女の童と一しょに殺されていたのは、こいつの仕業だとか申して居りました。
その月毛に乗っていた女も、こいつがあの男を殺したとなれば、どこへどうしたかわかりません。
この多襄丸と云うやつは、洛中に徘徊する盗人の中でも、女好きのやつでございます。
昨年の秋鳥部寺の賓頭盧の後の山に、物詣でに来たらしい女房が一人、女の童と一しょに殺されていたのは、こいつの仕業だとか申して居りました。
その月毛に乗っていた女も、こいつがあの男を殺したとなれば、どこへどうしたかわかりません。