が、遺憾ながら当時の我々は、まだこの情熱に富んだ氏の人格を、評価するだけの雅量に乏しかつた。
だから我々は氏の小説を一貫して、月光と性慾とを除いては、何ものも発見する事は出来なかつた。
と同時に氏の感想や評論も、その怪しげな 〔a` la Huysmans〕 の入信生活を聞かされる度に、先 Durtal と田山花袋氏との滑稽な対照を思ひ出させて、徒に我々の冷笑を買ふばかりだつた。
が、遺憾ながら当時の我々は、まだこの情熱に富んだ氏の人格を、評価するだけの雅量に乏しかつた。
だから我々は氏の小説を一貫して、月光と性慾とを除いては、何ものも発見する事は出来なかつた。
と同時に氏の感想や評論も、その怪しげな 〔a` la Huysmans〕 の入信生活を聞かされる度に、先 Durtal と田山花袋氏との滑稽な対照を思ひ出させて、徒に我々の冷笑を買ふばかりだつた。