さうしてその紀行文を書いてゐる時の氏は、自由で、快活で、正直で、如何にも青い艸を得た驢馬のやうに、純真無垢な所があつた。
従つてそれだけの領域では、田山氏はユニイクだと云はうが何だらうが差支へない。
が、氏を自然主義の小説家たり、且思想家たる文壇の泰斗と考へる事は、今よりも更に出来憎かつた。
さうしてその紀行文を書いてゐる時の氏は、自由で、快活で、正直で、如何にも青い艸を得た驢馬のやうに、純真無垢な所があつた。
従つてそれだけの領域では、田山氏はユニイクだと云はうが何だらうが差支へない。
が、氏を自然主義の小説家たり、且思想家たる文壇の泰斗と考へる事は、今よりも更に出来憎かつた。